奴隷に憧れる女子大生の告白 ※DVD収録
告白 綾香(仮名)
お人形さんごっこ
実家の近くに小さな市立の図書館がありました。
市の開発で取り壊され移転してしまいましたが、とても思い出深い場所です。
物語が好きで、四年生の頃には小学校の図書室にあるものはだいたい読んでしまっていました。それで夏休みに町の図書館に通うようになったのです。
静かな学習室の大きなカウンターで本を読んでいると、向かいの列から女の子と目が合いました。背が高くて長い髪を垂らした綺麗な人です。
にこっと笑ってくれて、ドキドキしました。大人っぽいお姉さんが私を気にかけてくれるなんて、初めてのことでした。
私が帰る時、お姉さんも待っていたように席を立って一緒に帰りました。それが菜奈さんとの出会いです。彼女は同じ小学校の六年生でした。
「菜奈さんって呼びなさい。私は綾香って呼ぶ、いいわね?」
凛としていて、そんな命令口調もさまになって素敵でした。会ったその日から、私は菜奈さんに憧れを感じました。
帰り道ではよく「お人形さんごっこ」という命令遊びをしました。命令するのはいつも菜奈さんで、私は従う側。
「今から、最初に赤信号で止まるまでしゃべっちゃだめ」
「目をつむって、私の肩につかまって歩きなさい」
菜奈さんは次から次へと命令を思いつきます。でも、私はいやではありませんでした。
怪物に酷い目に遭わされるお姫様のように、ドキドキしながら彼女の命令を待っている――物語のようにロマンティックに感じました。
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