[MC202505]ずっと誰にも言わず諦めていたSMへの夢を、ささいな偶然の出会いが叶えてくれました。

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憧れ続けたご主人様に巡り合えた四十路妻の告白

告白◎久美子(仮名)


ある人妻の秘密
 マニア倶楽部編集部様
 久美子と申します。45歳の主婦です。以前は貴誌の読者でした。私がMであることは夫には秘密だったので、結婚の際に買えなくなってしまいました(涙)。それ以来SMとはずっと無縁だったのですが、ご主人様に巡り会え、プレイ写真を撮影してもらいましたので、投稿させて頂きました。

 私は小中高と私立の女子校をエスカレーター式に進学して、思春期のほとんどを異性と関わることなく過ごしました。
 そんな私の性的好奇心を刺激したのが、学校の図書室で見つけた一冊の本。アナイス・ニンの『デルタ・オブ・ヴィーナス』という短編小説集で、高校一年生だった当時の私には、衝撃的な内容でした。
 女性が欲望に身を委ねる姿を描いた小説で、男性に支配され、それに悦びを覚える女性達の艶めかしさに、無知で無垢だった当時の私は、性的興奮を覚えたのです。マゾヒスティックな願望が芽生えた瞬間でした。

 以後、女性向けの凌辱的な官能小説を探しては、親に隠れて読み耽りました。
 そこでオナニーを初めて知り、マゾヒスティックな妄想をしながら、毎晩してしまっていました。その結果、私の夢は、『ご主人様に支配され愛されること』になりました。
 今、思えば子供じみた可愛らしい夢ですが、以来、私はずっとご主人様という存在にずっと憧れて続けていたのです。
 大学三年生のときに初めて恋人が出来ましたが、憧れは叶えられませんでした。
 私が密かに望んでいたSMの世界とは無縁の男の子でした。
 彼とのセックスで快感は知りましたが、私がずっと思い描いていた倒錯的な世界には程遠い健全な普通の行為でした。
 就職で互いに地方に出たことで彼との関係は終わりました。
 その後、恋人が出来ることなく、二十代後半で同じ職場にいた現在の夫と交際し、そのまま結婚。なので私の男性経験数は2人だけです。夫もノーマルだったので、私にとってSMとご主人様というのは、妄想の中にしか存在しない憧れとして封印され続けました。親しい女友達にも打ち明けたことのない、恥ずかしい秘密でした。
 社会人の頃にマニア倶楽部を知り、何度か通販で購入したことがあります。SM系のAVなども、独身時代は定期的に通販で購入して、密かな一人遊びのお供にしていました。
 それも結婚で処分してからは夫の目もあり、買えなくなりました。自分の人生とSMは無縁なのもので、心の中で楽しむものだと諦めました。
 妻としての家事。出産後は母として子育てという仕事も加わり、忙しい日常のなかで密かな趣向を楽しむ余裕さえありませんでしたが、SMを諦めたことを寂しく思ってはいましたが、不幸だと思ったことは一度もありません。幸せでした。

見抜かれたマゾ性
 一人娘が高校に進学し、これまで以上に自分の時間が増えた頃のことです。たまたまテレビの占いのラッキーアイテムが『革細工』だったその日に、カルチャースクールのチラシが届いていたのです。
 何の気なしテレビを見ていたら、目の前のテーブルに革細工講座のチラシがあったという状況でした。ただの偶然なのですが、興味が芽生え、いきおいで申し込みました。そんなささいな偶然で行った講座の講師をしていたのが現在のご主人様である西島さんでした。
 本業が革細工の職人さんで、自営で仕事を請け負いながらホームセンターでアルバイトをしているWワーク状態とのことでした。
 私が抱く職人さんのイメージとはかけ離れた穏やかな声と落ち着いた態度の男性でした。
 夫以外の男性と身近に接するのが久しぶりだったこともあり、初対面のときから少し緊張を感じました。夫より年上なのに、堅物なところがある夫とは真逆な雰囲気に異性として好奇心をくすぐられていたのかもしれません。
 ウォレット(小銭入れ)の制作をしているとき、
「こういうのもあるんだ、○○さん、何だかわかる?」
 と二枚の短い皮ベルトのような物を見せられ、私が首を傾げていると、
「これはね、こうやって使うんだ」
 と私の手を取り、左右の手首にそれぞれベルトを巻き付けたのです。

この続きは、マニア倶楽部2025年5月号をご覧ください。