ご主人様の命令で結婚した奴隷人妻の告白
告白◎美緒(仮名)
変態行為に憧れて
子どもの頃から普通じゃないセックスに興味がありました。
いまになって考えると、私がアブノーマルな行為に興味を持ったきっかけは、父親の仕事だったという気がします。
私の父は画商をしています。
家には商品を保管するための倉庫があって、そこは幼い私の遊び場でもありました。
もちろん、入ることは親から禁じられていました。でも鍵のありかは知っていましたし、内緒で忍び込むスリルが堪らなく魅力的だったのです。
あれは、私が小学校の低学年の頃だったと思います。いつものように倉庫に忍び込んでいた私は、そこで生まれて初めて「春画」を見つけたのです。
女の人が縛られて、血まで流している日本画は、グロテスクで怖くもありましたが、同時に私を惹きつけもしたのです。
自分もあんな風に縛られたらどんな気持ちになるんだろう。
そう考えたことが、被虐性癖の芽生えだった気がします。
中学生くらいになると、自分でネット検索することを覚えました。春画の世界をより深く知るようになり、そのような「責め」を、現実にやっている人がいることも知りました。
それからは一気に、アブノーマルな世界に染まりました。
緊縛、アナル、凌辱、レイプ、絶頂責め、調教……そんなキーワードで検索して、画像や動画を見ては自慰行為に耽るようになりました。こんなことをしていたら、まともな恋人が出来なくなる……そんな恐れを抱きながらも、オナニーを止めることが出来なかったのです。
そして、ある意味で私の恐れは的中しました。
彼氏が出来ないということはありませんでしたが、その彼氏に私が満足できないのです。
私がつき合った男性に真性のサディストはいませんでした。
私がそういった行為を求めても、せいぜいソフトSMどまりの男性ばかりだったのです。
私は、現実世界であの春画の中のような世界を味わうことは出来ないのかと、なかば諦めのような心境になっていました。
そんな頃、両親がお見合いの話を私に持ってきました。私が大学を卒業し、地元企業に就職してすぐの頃のことでした。
婚約者とご主人様と
父のお得意様の絵画コレクターに鈴木さんという方がいます。お見合い相手は、その次男にあたる人でした。
商売上のこともあって両親は乗り気でしたが、私はそうではありませんでした。何せ、鈴木さんは年齢が私より一回りも上で、容姿もよく言えば真面目そうですが、一言で言うと野暮ったく、私の目には中年のおじさんにしか映らなかったのです。
でも鈴木さんの方は私のことを気に入った様子、結婚を前提にデートを重ねたいという申し出がありました。
私は迷いました。鈴木さんは決して悪い人ではありません。親が絵画をコレクションしているくらいですから、経済的にも恵まれています。結婚相手としてはある意味、理想的です。
しかし、私の中の歪んだ欲望を満たしてくれるようなタイプには到底見えません。
でも生活と自分の欲望を満たすことは別物なのだろう、生きることは諦めることかも知れない、そう思って結婚に傾きかけていたときに、私は運命の出会いを果たしてしまったのです。
その相手が、私の今のご主人様の毒島さんでした。
毒島さんは職場の先輩です。
あるきっかけで私がマゾだということを見抜かれ、強引に迫られた結果、私も欲望に負けてしまい、秘密の関係を結ぶようになっていったのです。
私にとって、遊びではない本物の「調教」をしてくれたのは毒島さんが初めてでした。
以前つき合った男性がしていたのはいわゆる「プレイ」。遊びでしかありませんでした。でも私が求めたのは、幼い頃に春画で見たような、真剣な「責め」だったのです。
そして、毒島さんは私が求めるものを与えてくれました。
器具を使って顔を歪められ、自尊心を破壊されました。
手足の自由を奪われ、無力感で心を折られました。
自分の穿いていた下着を口の中に入れられ、己の汚さと醜さを改めて教えられました。
屋外で、誰かに見られるかもしれないという状況でヴァギナを露出させられ、気を失うほど羞恥心を刺激されました。
そして何よりも私を悶えさせたのは、ご主人様の前でするオナニーでした。私は命じられるままにディルドをヴァギナに出し入れしました。自慰行為を管理される惨めさと快感は、私にとっては最高の調教でした。
どれもこれも初めて体験する本物の快感でした。毒島さんと私の相性は最高でした。単に体の相性を言っているのではありません。精神的にも、求める物が完全に一致していたのです。
他の人との結婚を考えているときに、こんな人と出会ってしまうなんて、何という神の悪戯だろうと私は思い悩みました。
毒島さんの調教を受けるたびに、私はこの世界からはやはり逃れられないと思いました。
そして私は鈴木さんとの結婚は諦め、本当に自分の欲望を満たすことができる毒島さんと一緒になろうと思いました。
しかしそんな私の決心を思いとどまらせたのは、他ならぬ毒島さん本人だったのです。
この続きは、マニア倶楽部2025年3月号をご覧ください。